創薬の歴史をさかのぼり見えてくるもの

創薬の開発の歴史を見る事は、社会問題の歴史を見る事と同じ事なのかもしれません。
日本は今年、新生児の数が100年ぶりに100万人を切り、人口減少に歯止めがかかりません。
そして、男性の勃起不全や女性の不妊症の新薬に期待が高まっています。

創薬の歴史について

薬はいつ頃から服用されているのかというと、非常に長い歴史があります。
歴史の長さで言えば、西洋薬よりも漢方薬の方が長くなり、薬草や天然物を用いて、病気の症状を改善させてきました。

西洋薬が使用されるようになったのは、18世紀後半頃からです。
薬学に化学的な知識が導入されるようになり、薬物も天然物から有効成分を抽出し、化学合成を行い製造するようになります。

日本に西洋薬の薬の知識が伝わったのは、明治初期です。
当時は、ドイツ医学が最も最新の医学と言われていて、ドイツで医学を学んだ長井博士が、東京帝京大学で薬化学教室で、ドイツ医学を教えるようになり、日本の医学が向上したと言われています。

日本独自で新薬を開発するようになったのは、1887年にぜんそく治療薬からです。

創薬の歴史・20世紀以降

20世紀になると、薬理学では新しい概念が生まれます。
受容体という概念と、薬と生体の相互作用に関する概念です。
これらの概念に化学が融合する事で、医療品化学が誕生します。

特に世紀の大発見としては、20世紀半ばにペニシリンという抗生物質が発見された事です。
ペニシリンは、インフルエンザ、肺炎や感染症など、様々な用途で使用されています。

1953年に、DNAの二重らせん構造が発見さえ、2003年には、ヒトの遺伝子の全配列が解読されました。
そして遺伝子の情報を元に、発病の原因になる遺伝子を特定し、治療を行うゲノム創薬という考え方が確立する事になります。
コンピューターの技術も進歩し、コンピューターでシュミレーションを行う事で、新薬の成功率を上げ、短時間で完成を目指します。
また遺伝子の情報を活用する事で、1人1人個人の体質に合わせた効果的な薬、副作用がない薬を創れる可能性があり、今後の医薬品は大きな進化が期待されています。

ノーベル賞で話題になったips細胞の再生医療という考えは、新薬でも活用できないかと研究意欲が高まっています。